結局ホリエモンは「強引に」既得権益層から権益を買おうとして失敗している。なぜだろう | 前和光市長 松本たけひろ オフィシャルウェブサイト

結局ホリエモンは「強引に」既得権益層から権益を買おうとして失敗している。なぜだろう

既得権益、甘い蜜です。

そう見えます。

実際甘いんだろうな、と考える最大の根拠は規制産業の高給です。

テレビ業界、特に東京近郊の放送免許を持つキー局の給与は30代で1千万どころではないわけで、以前、テレビで銀行や証券会社の高給が批判されたとき、私などは「よく言うよ!」と思ったわけです。

ブランド力のある大手雑誌社も定価制を中心としたいろいろな仕組みのおかげでずば抜けて高給です。

大手の出す週刊誌などが銀行の高給批判をしているのを見ていると、本当に考えさせられました。

実際、儲かるし、免許などで競争が限られているから会社が社会主義的になり、儲けを山分けする、そういう構造がまかり通るのが既得権の効果です。

それをあろうことかエスタブリッシュメントの一角を「強引に」買ってしまおうとした、というのがホリエモン問題の根本ではないでしょうか。

これはプロ野球のときもそうでした。

免許のおかげでアホでも経営できる、ホリエモンにはこれらの企業がそう映ったのでしょう。

「俺ならもっとうまくやるわい」そう考えたかもしれません。

ただ、問題は、既得権益層は社会のエスタブリッシュメントとして日本社会を支配しているという点です。

そこに素性の分からない人間が入り込むことはまかりならん、まさにナベツネさんの言葉そのままです。

金だけじゃないわけです。

その点、孫正義氏は違います。うまく振舞って自然に入り込み、既にある程度認知され、また、その存在感の大きさが彼を守ってくれます。

一方、楽天の社長はエスタブリッシュメントとの外交をうまくやりました。

所詮日本社会は狭い身内社会です。そこは人間関係と嫉妬心であふれています。

その点を理解したとき、ホリエモンはこれまで買えなかった買い物ができるようになるのではないでしょうか。もっとも、そのときにはホリエモンはエスタブリッシュメントの一員になっているでしょうね。

そして、彼も相応に年を取っていると思います。そして、エスタブリッシュメントの一員としての振舞い方が分かって来るわけです。

そうなるとホリエモンもまた、新参者をいじめるのでしょうか。

いや、違っていたらごめんなさい。

でも、日本社会で大人になるとはそういうことですよね

これってカルト宗教に似ています。

追記:楽天も失点しましたね。私は逆にあの経験が三木谷氏の経験値アップに繋がるのではないかと思っています。(2005/12)

追記:ライブドア捜査の意味をここ一日、考えています。彼はエスタブリッシュメントに拒否されたのか、芝居なのか・・・・・。(2006/1/17)